中古艇を買う前に、必ず見る1行 ── 「航行区域」

中古艇を見に行くと、みなさん同じところを見ます。
エンジン、船体の傷、シートの状態、装備。

そのどれよりも先に見ていただきたい1行があります。
船舶検査証書に書いてある、「航行区域」です。


【航行区域とは、その船が行ける範囲のことです】

船には、行ける範囲が決められています。
これは船の性能ではなく、検査で決まっているものです。
船舶検査証書という書類に、一行だけ書いてあります。

範囲は、狭いほうから

航行区域行ける範囲
平水区域湖・川と、法令で定められた港内など
限定沿海区域沿海のうち、範囲が限定されたもの
沿海区域法令で定められた範囲(おおむね陸岸寄りの海域)
近海区域/遠洋区域さらに外側

中古艇ドットコムの検索でも「平水/限定沿海/沿海」で絞り込めます。
探し始める前に、自分がどれを必要としているかを決めておくと早いです。

「平水区域」の船は、沿海区域へは出られません。
これは、船が古いからでも、小さいからでもありません。
そう検査を受けている、というだけのことです。


【実際にあった話】

先日、当社で取材した22フィートのウェイクボート。
曳くための装備は、本式のものがそろっていました。

船舶検査証書を読むと、こう書いてありました。

航行区域:平水区域

つまり、この艇は湖や川、港の中で使う艇です。
海へ出て沖を流す、という使い方はできません。

さらに同じ書類に、もう一行ありました。

日没から日出までの間の航行は禁止

夜は走れない、ということです。

この2行は、艇の善し悪しとはまったく関係がありません。
ただ、「この艇で何をしたいか」とは、まっすぐ関係します。

湖でウェイクボードを曳きたい方には、航行区域の点では問題になりません。
沖へ出て釣りをしたい方には、そもそも合いません。

(艇そのものの状態は、また別の話です。)


【買ってから変えられますか】

変えられる場合があります。ただし、ただの手続きではありません。

航行区域を広げるには、検査が必要になります。
そのときに、船の構造や、積んでいる法定備品が、広げたい区域の基準を満たしているかを見られます。
足りなければ、追加が必要になることがあります。

つまり、「あとで変えればいい」と考えて買うと、検査の費用と、備品の費用と、時間が、あとから乗ってきます。

要件と費用は艇によって変わりますので、気になる艇があれば、契約の前に日本小型船舶検査機構(JCI)へご確認いただくのが確実です。


【見るときの順番】

中古艇を見に行かれるときは、この順番をおすすめします。

  1. 船舶検査証書の「航行区域」を見る(自分のやりたいことに合っているか)
  2. 「有効期間」を見る(切れていれば、乗り出す前に受検が必要です)
  3. 「定員」を見る(家族や仲間の人数が入るか)
  4. そのうえで、エンジンと船体を見る

1番と2番は書類を見るだけで、5分もかかりません。
そして、この2つが合っていないと、あとの時間がまるごと無駄になることがあります。


【売る側の方へ】

船を売りに出されるときも、同じです。航行区域を先に、はっきり書いておく。

これは、買い手を減らす行為ではありません。
合わない方が見学に来られる時間と、「聞いていた話と違う」という一番まずい場面を、どちらも減らす行為です。

当社が掲載文を書くときは、航行区域を本文のいちばん上のほうに置いています。用途に関わる条件だからです。


書類の1行で、その艇で過ごせる時間の形が決まります。中古艇をご覧になるときは、まずそこからどうぞ。

ご覧になりたい艇の書類の読み方が分からない、この艇で自分のやりたいことができるのか判断がつかない、というときは、お気軽にご相談ください。

【当社が取り扱っている艇】

中古艇ドットコム/株式会社たけこし企画 海事部の掲載艇一覧
https://www.chukotei.com/member/detail/125.php

艇の詳細・価格・お問い合わせは、すべて中古艇ドットコムのページからお願いいたします。
航行区域は各ページの「基本情報」に記載しております。

【動画でもご覧いただけます】

釣りタケちゃんねる(中古艇ドットコム 北海道エリアチャンネル)
https://www.youtube.com/channel/UCj7H_cRY_Z2vtGIi9rzITsQ

現地での取材、実際の作業、艇のご紹介を動画にしております。


株式会社たけこし企画(北海道苫小牧市勇払157-14)
中古艇ドットコム 北海道エリア担当

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